目次は パームソナー:使い方 性能 電池 原理 各部の説明、パームチップ:全般 ソケット部
最近の情報は、メーリングリストの中で語られています。2008.05.15
使い方(パームソナー)
Q 胸や頭に付けて使えないか?
A 手以外では、振動を感じにくいし、振り向けにくいです。歩く向きは骨盤の向きなので、つけるとしても、胸や頭では不向きです。手につければ、自由に応用できます。
Q 音で知らせないか?
A 音は耳障りですし、周囲の音に邪魔されたり、周囲の音を聞くのを邪魔する問題があります。
Q 白杖につけて使えるか?
A 一緒にしない理由は、重なる振動が手で区別できにくい事、職場などで白杖なしで使える事、場所によって白杖の角度を変えて使いたい事などです。
Q 片手を自由にしたい。
A パームソナーは指で持たないので、手をふさがないことを理解してください。傘も一緒に握れるように、傘グリップを作っています。荷物は肩か背中で運ぶのが防犯にも大切です。
Q ビームが白杖に当たるが。
A 白杖を体の中心に構えるのが問題です。突っかかったときに腹に当たり、それを避けるために体から離して持つことで、正確な操作が疎かになる恐れがあります。白杖は腰骨の前あたりに構えてください。
Q 路面や、落ち込み穴は判るか?
A 空中の杖なので、路面の確認はできませんから、使わないでください。その目的には、白杖が必要です。パームチップをつけた白杖は、落ち込みを見つけるのが楽です。
Q なぜホーム転落も防げるのか?
A 転落の原因に、音の方向感覚を誤って歩くこと、向いのホームに着いた電車を勘違いすることなどがあり、それらの問題を解決します。
性能(パームソナー)
Q モーワットセンサとの違いは?
A モーワットセンサは、ニュージーランドで20年前から作られた同様の機器でしたが、製造中止になってます。パームソナーは、モーワットセンサと同じ特性にしていますが、新しい技術によって、小型、防滴型、切れがよく、近くまで分かります。モーワットセンサは手をふさぎますが、パームソナーは手をふさぎません。
Q ビームの形は正確なのか?
A 超音波ビームの形は正確ですが、中央ほど感度が高いので、感知する範囲は、それより狭く、先細りで、ぼんやりとします。
Q どんな物が感知できるのか?
A 自転車は、曲がったパイプが多いので、どこかを感知しやすいようです。しまって編んだセーターなら感知できます。しまった雪は感知できます。遠くは、大きい物しか感知しません。
Q 鋭い角は感知できるのか?
A 一般的に、超音波は鋭い角は感知しにくいです。パームソナーは、直径2ミリの棒が感知できるくらい、感度を高くしてます。つまり、安全のために、看板などの角が半径1ミリほど丸められていれば、感知できます。
Q 超音波ビームの長さを変えると、振動も変わるのか?
A 同じ距離では同じ振動です。振動は、距離だけで決まります。物の大きさや、反射の強さは関係しません。小さい障害物などで、反射が弱いと、断続的に感知します。近くほど、細かい距離が分かるようにしています。
Q もっと遠くが分からないか?
A 振り向けが速くできなくなり、応答が遅くなり、振動のスピードも遅くなるので、実用的ではありません。
Q 速く歩きたいので、振動スピードを速くできないか?
A 振動と歩きの応答が近くなると、歩きの制御が難しくなります。ゆったり歩くことをお勧めします。
Q 振動スピードの変化を大きくできないか?
A 遠くで応答が遅くなって、歩くには使いづらくなります。
Q 振動を大きくできないか?
A 指で押さえれば、振動をはっきり感じられます。強く握ると感じにくいので、軽く持ってください。
Q スイッチを大きくできないか?
A あやまって押す可能性が高くなるので、考えていません。
Q 製品の危険はないのか?
A 使うエネルギーが小さいので、大きな危険は考えにくいことです。電池の扱いには、注意してください。
Q 電波や超音波は悪さしないか?
A AMラジオに雑音が入ることがありますので、そばに近づけないでください。超音波は、他に迷惑になる程は、強くありません。犬に向けても気にならないようです。
Q 低温に弱いのか?
A 手の体温で暖める設計なので、寒くても使えます。冬の北海道でも使われています。悪い例は、冷たいから指先で持つこと、手袋をした手で持つことです。穴あき手袋を使ってください。
Q 固定バンド無しで買えないか?
A 固定バンドは保護などの役割もあります。
Q 安い製品もあるが、どう違うのか?
A 超音波の機器は、どのような性能やコストにも作れます。たとえば、パームソナーが持っている特長が無ければ、簡単に、安く、少しの技術があれば作れます。しかし、利用者の立場に立てば、どの特長も軽視できないので、廉価仕様を出すことはありません。たとえば、防滴型でない製品は、とても安くできますが、水がかかって壊れると、とても高い買い物になります。安い製品は、安い性能にしかできませんから、役立つ性能なのか、よく検討してみてください。
性能へのご意見ご提案について
特長を最大限にしているので、犠牲になる性能がでます。例えば、小さいスイッチです。それらの裏に、深くて複雑な相互関係があります。多くのご意見ご提案をいただきますが、別な問題が起こる場合が多いです。ご理解ください。
電池(パームソナー)
Q CR2032は、どんな電池?
A リチウムという金属を使ったコイン型なので、コイン電池とも呼ばれる電池です。名前(しーあーるにーまるさんにー)のとおり、直径20ミリ、厚さ3.2ミリで、1円玉を2枚重ねたくらいの大きさです。乾電池2個分の3Vの高い電圧なので、マイコン機器に最適です。軽くて小さい割りに、容量が大きいので、長く使えます。安全のため意図的に弱い電池です。世界中で手に入る、標準の電池になっています。
Q 高いのでは?
A 基本的に安価で、百円ショップでも売っています。しかし電気量販店などでは300円くらいします。ノーブランド品を調べたら、低温に弱く、寿命が半分でしたので、名前を知っているブランド品を購入するのが無難です。
Q 廃棄する時、環境への影響は?
A リチウムは、ナトリウム(食塩の成分)に似た元素ですし、有害な重金属を使っていないので、環境に優しいです。コイン型のリチウム電池(コイン電池)は乾電池と一緒に、通常のゴミとして廃棄できます。なお、小さなボタン型のボタン電池は、重金属を使っているので電器店の回収箱に集めなければならず、まったくの別物です。
Q 充電式にしないのか?
A 充電式は外出中に切れると困るので、使う予定はありません。電池は入手しやすく、安いので、充電式にする必要は少ないです。なお、充電式のリチウムイオン電池はリチウム電池とは別物なので使えませんし、危険なので絶対にやめてください。
原理(パームソナー)
Q パームソナー Palmsonar の名前の由来は?
A パーム(palm 英語で手のひら、隠す)に収まるソナー(下記に説明)です。指で持たずに手のひらに付けるので、手をふさがない意味と、目立たない意味をこめました。
Q ソナーとは?
A 英語の頭文字で sonar (sound navigation and ranging)
で、音によるナビゲーション(経路誘導)と、目標までの距離を知る仕組みです。超音波を断続的に出して、そのエコー(echo
反響)を聞いています。コウモリは、ソナーを使って、衝突しないナビゲーションと、獲物の捕捉をしています。
Q 超音波とは?
A 人に聞こえないほど高い(周波数の)音です。高い音を使う理由は、高い周波数ほど波長が短いので、小さな物まで分かり、方向が良く分かり、短い時間で分かり、さらに、遠くまで届かないので余計な残響音が邪魔しないからです。
Q 障害物探知器ではないのか?
A 人や大切な物も探すので、障害物だけに用途を限定していません。装置が探してくれるような誤解を与えるので、探知器と呼ぶのは不適切です。使い方が白杖に似ているので、空中の杖と呼ぶことにしました。
Q 先天盲なら耳で周囲が分かる。
A 若いうちなら、ある程度は可能ですが、限界がありますし、年齢とともに難しくなりますから、将来まで考えることをお勧めします。理論は「耳による物の探知」に説明しています。
各部の説明(パームソナー)
前面の1つの穴から超音波が出て、物に反射して、別の穴で受けます。往復で超音波のビーム(束)が決まります。超音波は短い時間だけ出して、その後しばらくは静かにして、返ってくる超音波を待っています。耳を近づけると、チチチ、という音で聞こえます。超音波ビームは、四角い穴の長い方向に狭く、短い方向に広くなります。勘違いしないように、実物で確認してください。
穴は耳のような構造になっています。奥には、鼓膜のような超音波素子があります。穴の深さは25ミリです。超音波素子の周りを防水スポンジでシールしています。穴にゴミがつくと、超音波の形が変わります。綿棒などで強く押したりすると、防水スポンジが壊れます。防水シールを痛めるので、洗剤やベンジンやアルコールなどは使わないでください。
スイッチボタンは小さく低くして、まちがって動作しないようにしています。強く押さないでください。水が入らないように、表面は薄いフィルムで覆われています。フィルムを切るので、鋭い角を押しつけないでください。スイッチボタンの後側は薬指で、前側は中指で押すように配置しています。
情報がパネルに書かれています。[PS231-7] 前から、Palmsonar、PS231-7、4m 0.5m
0.3m OFF、4/o、1m 1.2m 1.4m 2.0m、1/+、CE、Made in Japan、palmsonar.com、battery
CR2032、手書き数字です。それぞれの意味は、製品の名前、製品の型式、前側のビーム長さ3種類と終了、ボタン前側、後側のビーム長さ4種類、ボタン後ろ側、CEマーク、日本製、ホームページ、CR2032電池、製造番号、です。ホームページの最初にある
to Nippon のリンクから、日本語ページへ入れます。
回路室はパネルの下です。2つのマイコンがあり、1つが超音波用で、もう1つが振動用です。回路の電圧は一定にしてますから、電池の最後まで安定です。振動に余韻が残る感じになったら、電池が弱くなっています。超音波への電圧はインバータで12Vに上げています。弱い電池で動く各種の技術を開発しましたが、それでも寒さ対策は必要です。
部品は軽くて、クッションで支えているので、衝撃に強いです。パネルはボディと防水接着されています。接着剤を痛めるので、本体を拭く時、洗剤やベンジンやアルコールなどは、使わないでください。
振動を起こすのは、磁石と電磁石でできたバイブレータです。1つ1つの振動は短いので、歯切れ良く、分かりやすいです。距離に応じて、振動の間隔でスピードを変えています。途中を歯抜けにしてリズムを変えています。磁石は非常に強力なので、変形を避けるため、磁石や鉄板などに付けて放置しないでください。
電池室は、小さな通気孔で、内部の回路室とつながっています。水滴がかかっても平気な、防滴型ですが、通気孔から水が入る恐れがあります。電池室までなら、海水でなければ、大きな問題はありません。保証はしませんが、万一、水に落としたら、すぐに引き上げ、電池を取り出し、強く振って水を切り、放置して乾燥してください。回路室にまで水が入ったようなら、直らないか、修理しても再び調子が悪くなります。
電池は、逆に入らない構造になっていますので、安心してください。電池室の端子を汚すので、汚れた電池は使わないでください。微少ですが、待機電流が流れるので、長く使わないなら電池を取り出してください。
ゴム製ストラップが、電池室の横にある穴に、前から差し込まれて、結ばれています。ストラップがゴム製なのは、手を下にしても、ひもが垂れ下がって超音波をじゃましないためです。結び目は、引き戸の落ち止めにもなっていますので、外さないでください。不要なら、根元の近くから切ってください。
固定バンドは、ゴムバンドとマジックテープから成っています。最初に正しい持ち方を教えます。力を入れずに持てます。窓からスイッチを押せます。衝撃からの保護と、寒さ対策と、磁力漏れ低減などの、役割もあります。汚れたら、外して洗濯してください。
引き戸は強いので折れませんが、曲がるので、突起だけに力をかけてください。電池室の引き戸や、ゴム製ストラップや、固定バンドは、修理できませんし、保証の範囲外です。なくしたり損傷したら、販売店で購入して、ご自分で交換してください。
全般(パームチップ)
Q パームチップ Palmtip の名前の由来は?
A パームソナーの姉妹品として考えた白杖の先端に付けるチップ(英語で
tip)です。
Q チップとは石突きか?
A 古来の白杖は突いていましたが、現代の長い白杖は軽く触れる(タッチ)方式に変わっています。突くという誤解を防ぐため、チップと呼ぶことにしました。
Q 引っ掛かり?
A 問題なのは、前へ動かす時の「突っかかり」です。
Q ローラーチップも同じでは?
A もっとも大切なのは、足を踏み出す前方です。ローラーは横へ転がしますが、前に動かすと突っかかるため、狭い道や混んでいる場所には向いていません。パームチップは自在に滑るので、前方へも滑らせていけます。
Q たたいているが?
A 周囲をたどっていれば、たたくのも有効ですが、道のラインをたどるのには向いていません。滑らせる使い方に慣れることをお勧めします。
Q 音を出して歩いているので、静かすぎると困るが?
A 中が空洞なので、たたけば、軽やかな音が出ます。音の定位に向いている2kHzくらいの周波数の成分が多く出ます。
Q 柔らかくて、路面の状況が分かるのか?
A クッションは、衝撃を和らげますが、路面の変化は伝わります。路面の粗さや硬さも、断続的な滑りで分かります。
Q 突っかかるほうが安全では?
A つまづくほどの段差では、パームチップも突っかかります。
Q 寿命は?
A 使い方による差が大きいので、断定は難しいですが、納得できる寿命はある、と考えてください。販売開始から2年弱は使えた例があります。
Q 超ポリマーは硬いのか?
A 分子がとても長くて、ナイフでは切れても、ヤスリでは削れにくい、毛玉のような特殊なプラスチックですから、摩擦と磨耗が少なくなります。弾力はありませんが、丈夫で、割れません。
Q 壊れないか?
A クッションは、強くて、水を吸わず、耐久性が高い材質でできています。接着剤は強力で、水にも平気です。
Q ちょうどの幅の溝だと、はまり込んでしまうが?
A はまり込んだと思ったら、無理せずに、じかに抜いてください。
ソケット部(パームチップ)
Q 抜け落ちないか?
A 受け口は、強靱で弾力的なナイロンでできているので、抜けにくいです。
Q シャフトを入れる時、ドライヤーは役立つか?
A 受け口のナイロンは、乾くと固くなるので、ドライヤーは逆効果です。ナイロンは吸湿すると柔らかく弾力的になるので、湯に浸けてください。
Q シャフトを入れる時、壊れないか?
A チップは壊れませんが、むしろ、シャフトの強さに気をつけてください。